やりたいことを我慢して、自分の気持ちをずっと後回しにしていませんか。
家族のために。仕事のために。お金のために。そうやって自分の「したい」を後ろに追いやっているうちに、いつのまにか何がしたかったのか思い出せなくなっている。
そんな方が、当店にもたくさんいらっしゃいます。
そして皆さん、決まってこうおっしゃるのです。「最近、なんだか元気が出なくて」と。
心の負担は、思っている以上に大きいものです
なかなか気分が晴れない日が続くとき、そこには心の負担が影響していることもあります。
やりたいことを我慢し続けるというのは、実はとても消耗することです。「したい」という気持ちにふたをするために、毎回そっと力を使っているからです。
一回はわずかでも、それが毎日、何年も続けばどうでしょうか。
疲れて当たり前ですよね。
面白いもので、忙しくても好きなことをしている人は、なぜか元気です。反対に、時間はあるのに我慢ばかりしている人のほうが、疲れた顔をしていることがあります。
つまり、人を消耗させるのは仕事の量よりも、我慢の量なのかもしれません。

「欲」は、悪いものではありません
日本では、欲というと悪いもののように扱われがちです。欲張ってはいけない、慎ましくありなさい、と教えられて育った方も多いでしょう。
けれど一人さんは、「こうしたい」「これが欲しい」「もっと楽しみたい」、そんな楽しい欲は決して悪いものではないと教えてくださいます。
大事なのは「楽しい欲」という言葉です。
人を蹴落としてでも手に入れたい、というのは楽しい欲ではありません。そうではなく、自分の毎日を明るくしてくれるような、わくわくする願いのことです。
あの服が着てみたい。あの町へ行ってみたい。あれを習ってみたい。あの人に会ってみたい。
そういう気持ちを持つことは、少しも悪いことではないんですよ。
欲があると、心に張り合いが生まれます
欲を持つことで、心に張り合いが生まれます。そして人は、若々しく、いきいきと輝き始めます。
これは、当店に来てくださる方を見ていて、本当にそうだと感じます。
来月あの人と食事に行く。来週から新しい習い事に通う。そんな予定がある方は、話し方が違うんです。声に張りがあって、目が動いて、こちらまで楽しくなってきます。
反対に、予定が何もない日々が続くと、人はだんだん静かになっていきます。
年齢の問題ではありません。八十歳でも来年の計画を立てている方は若々しいですし、四十代でも「もう何もない」と言う方は疲れて見えます。
その差を作っているのが、楽しい欲なんですね。
我慢が癖になっていませんか
長く我慢を続けていると、それが癖になります。
何かをしたいと思った瞬間に、考えるより先に「いや、やめておこう」が出てくる。これは意志が弱いのではなく、そう反応するように体が覚えてしまっているだけです。
癖なら、直せます。
まずは、我慢した瞬間に気づくところから始めてください。「あ、今やめておこうと思ったな」と。気づくだけで構いません。責める必要はありません。
気づけるようになると、そのうち「今日はやってみようかな」と選べる日が出てきます。
小さな「やりたい」から始めましょう
いきなり大きな望みを叶えようとしなくて大丈夫です。
小さな「やりたい」から始めてください。
コンビニで、いつも我慢していた少し高いほうのおやつを買ってみる。行ってみたかった喫茶店に入ってみる。読みたかった本を買う。
会いたい人に「元気ですか」と連絡してみる。
やってみると気づきます。世界は何も壊れません。
そして、思った以上に気分がいいんです。この「気分がいい」という感覚を、体に思い出させてあげてください。
家族のために、という言葉の裏側
「自分のことより、家族のことが大事ですから」
そうおっしゃる方は、本当に立派だと思います。けれど、少しだけ意地悪な問いをさせてください。
もしあなたの大切な家族が、あなたと同じように毎日我慢して、笑わずに暮らしていたら、あなたはどう思うでしょうか。
「たまには好きなことをしてほしい」と思いますよね。
家族も、まったく同じことを思っています。あなたが我慢している姿を、家族はちゃんと見ています。そして、うれしくは思っていないのです。
あなたが楽しそうにしていることは、家族へのわがままではなく、家族への贈り物なんですよ。
元気に楽しみたいなら、自分に我慢をさせすぎない
元気にこの世界を楽しみたいなら、自分に我慢ばかりさせないこと。
これは、放縦にしなさいという話ではありません。ただ、我慢を減らした分だけ、人は元気になれるということです。
そして元気になった人は、まわりの人にも元気を配れるようになります。
あなたが我慢して沈んでいるより、あなたが楽しそうにしているほうが、家族にとってもずっとありがたいことなんですよ。
あなたが本当にやりたいことは、何ですか
最後に、ひとつ思い出してみてください。
あなたが本当にやりたいことを、もう一度思い出してみてくださいね。
子どものころに好きだったこと。若いころに憧れていたこと。「いつかやりたい」と思ったまま、しまい込んでいること。
思い出せたら、それを紙に書いてみてください。書くだけで、心が少し前に動き始めます。
あなたの毎日が、今日からもっとわくわくしたものになりますように。



