あなたは今、誰かに褒められたとき、とっさに「いえいえ、そんなことないです」と打ち消してしまっていませんか。
親切にしてもらったときも、「悪いです」「申し訳ないです」と先に断ってしまう。
日本では、それが礼儀正しさだと教えられてきました。
でも斎藤一人さんは、受け取ることを覚えると人生が変わる、と教えてくださっています。
褒め言葉は、相手からの贈り物
褒め言葉というのは、相手があなたを見て、いいなと思ってくれた気持ちが言葉になって出てきたものです。
つまり贈り物なんですね。
その贈り物を「いえ、私なんて」と押し返すのは、せっかく差し出された包みを突き返しているのと同じことなんです。
贈った側にしてみたら、ちょっと寂しい気持ちになります。
自分の目に狂いがあったのかな、余計なことを言ったかな、と。
謙遜しているつもりが、相手の気持ちを否定してしまっている。
それが、受け取り下手な人が損をしているところなんですよ。

「ありがとうございます」だけでいい
では、どう答えたらいいのか。
上手な返しを考える必要はありません。
「ありがとうございます」
これだけで十分なんです。
嬉しいです、と付け加えられたら、なお素敵ですね。
謙遜しなくても、図々しい人だとは思われません。
むしろ、気持ちよく受け取ってくれる人のところに、人はまた何かをしたくなるものなんです。
斎藤一人さんは、運は人が運んでくると言われます。
人が運んできてくれた運をその場で突き返していたら、運の巡りが細くなってしまうんですね。
受け取れないのは、自分の価値を小さく見ているから
なぜ受け取れないのか。
奥にあるのは、自分にはそこまでの価値がない、という思い込みです。
褒められるほどの人間じゃない。親切にしてもらうほどのことはしていない。
そう思っていると、差し出されたものと自分の中の自己像が合わなくて、落ち着かなくなるんです。
だから慌てて打ち消してしまう。
でもそれは、あなたが自分につけた点数であって、本当の値打ちではありません。
自分で自分を安く見積もっていると、まわりの扱いもだんだんそれに合ってきてしまうんですよ。
受け取る練習は、小さなことから
いきなり大きなものを受け取ろうとしなくて大丈夫です。
エレベーターで扉を押さえてもらったとき。席を譲ってもらったとき。髪型を褒めてもらったとき。
そのたびに、打ち消さずに、「ありがとうございます」と声に出してみてください。
最初は落ち着かないかもしれません。
それでいいんです。
慣れていないだけですから。
繰り返しているうちに、受け取ることへの抵抗が少しずつほどけていきます。
受け取り下手は、暮らしのあちこちに出てくる
褒め言葉だけの話ではありません。
手伝いましょうかと言われて、本当は手が回っていないのに「大丈夫です」と答えてしまう。
おすそ分けをいただいて、その場でお返しを考え始めてしまう。
貸し借りをゼロにしておかないと落ち着かない。
そういう方は多いんです。
でも斎藤一人さんは、人はしてもらうと嬉しいし、してあげるともっと嬉しい生き物だ、と言われます。
あなたが受け取らないということは、相手から「してあげる嬉しさ」を取り上げていることでもあるんですね。

受け取れる人のところに、人は集まる
気持ちよく受け取ってくれる人には、また何かをしたくなります。
顔がほころんで、「ありがとう、嬉しい」と言ってくれる。
それだけで、した側は報われるんです。
反対に、何を差し出しても遠慮ばかりされてしまうと、だんだん足が遠のいていきます。
悪気がないぶん、これはもったいないことなんですよ。
受け取り上手になることは、人とのご縁を太くしていくことでもあるんです。
受け取れる人は、与えられる人になる
面白いもので、受け取ることが上手になると、人に与えることも自然にできるようになっていきます。
自分の中が満たされてくるからです。
からっぽの器からは、何も注げません。
まず自分が受け取って、心を満たす。
そこから溢れた分が、まわりの人へ流れていく。
斎藤一人さんの言う「まず自分が幸せになる」というのは、そういうことなんですね。
受け取ることは、わがままでも欲張りでもありません。
人と気持ちをやりとりできるようになる、ということなんです。
あなたは今日、誰かからの言葉や親切を、そのまま受け取ってあげられそうですか。



